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宝塚歌劇団星組 「恋する天動説」 を予習してみよう!

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宝塚歌劇団で1月1日から上演される『恋する天動説』-The Wand’rin’ Stars-を予習してみたいと思います。

暁千星さんと詩ちづるさんの大劇場お披露目公演、どんな内容なのでしょうか。

宝塚歌劇団 星組公演「恋する天動説」あらすじ

ビート・シアター
『恋する天動説』-The Wand’rin’ Stars-

1960年代、イングランド南東部の海浜リゾート地ブライトン。労働者階級の若者たちは、三つボタンのスーツでダンスミュージックに興じる“モッズ”と、リーゼントに革ジャン、ロックンロールを愛する“ロッカーズ”に二分され、勢力争いを繰り広げていた。リゾートのイベントに乱入した若者たちの悪ふざけが、両勢力の乱闘騒ぎにエスカレートする中、警官隊に追われたモッズのリーダー格アレックスは、スクーターに乗って高級ホテルの一角へ突っ込み、気を失ってしまう。そのホテルでは、一族の実権を握る祖母から家同士の結婚を強いられた花嫁のシンシアが、まだ見ぬ花婿の到着を待ちわびており、突然現れたアレックスを花婿と勘違い。カーレーサーを目指すシンシアは、今後も挑戦を続けられることを条件に渋々結婚を受け入れており、目覚めたアレックスにレースの魅力を熱く語り始める。人違いである事に気付いていないアレックスは、シンシアの熱意に心打たれて挑戦を応援し、二人は意気投合する。
アレックスの好敵手であるロッカーズのリーダー格レスリー、祖母の財産を手に入れようと画策するシンシアの叔父、本物の婚約者など、様々な人物の思惑が渦巻く中、アレックスとシンシアの出会いはカーレースのようなスピードで急展開して行くのだが……。
違う階級に生まれ育った男女が偶然出会い、葛藤や障壁を乗り越えて関係を育む様をロマンティックに描き上げるミュージカル・コメディを、星組新トップコンビ暁千星と詩ちづるの大劇場お披露目公演としてお届け致します。

宝塚歌劇団HPより

星組らしい、元気でパワフルな作品の予想です。

あらすじを読むに、お芝居の中でもダンスシーンが多く出てくるのでは無いでしょうか。爆踊りシーンを期待したいですね。

「恋する天動説」時代背景

それでは、「恋する天動説」の舞台となる時代背景を簡単にみていきましょう。

1960年代イギリスの時代背景(史実)

戦後の英国は急速な社会変革の時代でした。戦時中・戦後復興期を経て、1950年代〜60年代にかけて経済が安定すると、若者文化(ユースカルチャー)が急成長します。これがモッズやロッカーズなどの若者のサブカルチャーを生む土壌となりました。

モッズ(Mods)とは?

  • Modmodernist(モダニスト) から来た若者サブカルチャー。ロンドンとその近郊の都市部で発生。
  • スタイリッシュな服装(細身のイタリアンな三つボタンのスーツ)を好み、多数のミラーとヘッドライトで装飾されたスクーターに乗る。(エンジンが剥き出しのオートバイだとスーツが汚れるため)
  • モダンジャズやR&B、ソウル、スカなど新しい音楽が好き。
  • 流行・ファッション志向が強く、都市的で中流〜労働者階級の若者から広がった。
スクーターに乗る際にお気に入りのスーツが汚れないように着用したのがモッズコートです。

ロッカーズ(Rockers)とは?

  • 1950〜60年代の バイカー文化 と結びついた若者たち。
  • 黒い革ジャン、オートバイ、ロックンロール音楽が象徴的。革ジャンにはスタッズやペイント、缶バッチなどを飾って個性を演出していた。
  • テディボーイズ文化(50年代)から発展し、ロックンロールやスピードを求めるアウトロー的な雰囲気もあった。
ポスター画像をよく見ると、暁さんはモッズコート&スーツにスクータ、瑠風さんは革ジャンでオートバイに乗っています。

モッズ vs ロッカーズの構図について

1960年代前半、特に1964年の夏のブライトンや他の海岸町を舞台に、モッズとロッカーズの衝突が何度か起きました。
新聞は大袈裟に報道し、騒ぎは大きく取り上げられたため「moral panic(モラル・パニック)」 — 社会が若者文化を恐れる現象 — として後世に語られるようになりました。

このような文化的対立は、当時の労働者階級・中流階級・都市と地方の距離感、音楽嗜好などの違いを象徴していました。

このモッズvsロッカーズの対立から「さらば青春の光」という映画も生まれました。

ファッションを始めとした当時の文化を存分に味わうことができる映画です。

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ちなみに、年代は少し違いますが、イギリスを舞台にした宝塚の作品は下記があります。よろしければ参考にしてみてください。

Sherlock Holmes – The Game Is Afoot!–(19世紀イギリスが舞台)

カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~(英国秘密情報部MI6の諜報員が主人公)

「恋する天動説」キャスト

「恋する天動説」のキャストをみてみましょう。

アレックス 暁 千星 労働者階級の若者グループ「モッズ」のリーダー格。
シンシア 詩 ちづる ホテルグループ社長の孫娘。カーレーサー志望。
レスリー 瑠風 輝 労働者階級の若者グループ「ロッカーズ」のリーダー格。

詳しい人物相関図はこちらを御覧ください。

暁さん率いるモッズと瑠風さん率いるロッカーズの対立という構図となりそうです。

ファッションにも違いがありそうですし、ロミジュリのように2つのチームそれぞれの見せ場があるといいなと思います。

「恋する天動説」みどころ

新トップコンビお披露目

暁さん詩さんの新トップコンビお披露目、瑠風さん組替え後初の大劇場公演となります。新生星組のエネルギッシュなパワーが感じられる公演となることでしょう。

2026年お正月からの公演スタートとなりますので、新たなスタートを感じられるフレッシュな雰囲気を楽しめるのではないでしょうか。

モッズとロッカーズの違いがどのように表現されるか

暁さん率いるモッズ、瑠風さん率いるロッカーズの違いがどのように表現されるかも見どころの一つです。

ファッション、音楽に大きな違いがありますのでお衣装やダンス、お芝居で表現されるのではないかなと思います。

モッズとロッカーズ。それぞれのチームの場面がどのように表現されるかも楽しめるポイントになるでしょう。

天動説の意味について

タイトルにある「天動説」がどのような意味を持つのかも気になるポイントです。

天動説

地球は宇宙の中央で動かずにおり、諸天体がその周りを動いているとする説。

 

Wand’rin’ star(Wandering star)

主に「さまよう星=惑星」を指す古い英語の表現です。旅人や運命をさまよう人、流浪の星を意味する場合もあります。 

天動説はモッズとロッカーズの対立には一見関係なさそうです。ヒロインとの恋模様の中に登場するのではないかなと思っていますが結末やいかに。

どのようにタイトルの伏線が回収されるのかもお芝居の見どころとなりそうです。

まとめ

2026年のお正月からスタートする本公演。

イギリスの若者文化をテーマとしたエネルギッシュなお芝居が暁千星さんと詩ちづるさんの大劇場お披露目公演にピッタリですね。

モッズとロッカーズそれぞれの特徴を押さえておけばお芝居の理解もスムーズになるのではないでしょうか。

新生星組のスタートとなる華やかな公演となりそうで楽しみです。